YES通信Vol.126 2023年11月
糸島学習塾YESより大切なあなたへお届けします。
今月の前半は半袖で良いような温かさだったのに
急に冷えてきました。
インフルエンザも流行しているようですし
衣類の選択に迷いますよね~
風邪をひかないように注意したいものですね♪
今月はとても嬉しい報告がありました
糸島高校の3年生が福岡大学に合格しました^^
総合型選抜入試だったのですが彼女が受験した学部に合格したのは一人だけだったそうです。
中学生の時から頑張ってくれていたのでとても嬉しかったです。
今月のYES通信は
1 実業的な授業を増やしたら大学進学者が増えた福女
2 女子高や男子校が無くなる?共学化の流れ加速!
3 書籍紹介 教育による日本再興論 伊藤菜緒 著
となっています。みなさんよろしくお願いします。
実業的な授業を増やしたら大学進学者が増えた福女
先日、福岡女子高校の説明会に参加してきました。
私立の高校は広報の担当の方がお越しになるので参加していましたし、公立高校は、糸島高校、玄洋高校は先生がお見えになっていたので、説明会には参加していました。
福岡女子高校も説明会をやっているという話を去年耳にしたので、今回は初めての参加となりました。
今までは校舎も外からしか見たことが無かったのですが、中を見るとかなり建物の造りが良いというか、新しい訳ではないのですが、元々、上質な資材を使いお金がかかっているような建物でした。さすがお金持ちの福岡市立だなあと感心した次第です。
説明会で興味深かったのが、以前は進学を勧めているイメージだったのですが、今は実業を一生懸命にアピールされている所でした。近年、入学する学力層が下がってきていたので心配していましたが、実業中心に完全に切りかえている印象でした。
しかし、これが思った以上に好印象でした。実業中心の高校といえば、糸島農業高校と福岡工業高校がパッと頭に浮かぶのではないでしょうか?
今回、福岡女子高校がここまで実業に専念なさっているところを拝見させていただき、生徒達にも非常に勧めやすい印象を受けました。
福岡女子高校は、服飾デザイン科、保育福祉課、国際教養科、食物調理科、生活情報科、普通科があります。どのコースも実践的な授業が中心で、座学よりも実際にやってみてスキルを向上させることに重きを置いた授業になっていました。
また、それを実行するのに十分な設備を持ち合わせていて、まるで専門学校のようでした。
驚くべきことに、このようなスタイルに変えてから大学への進学率が向上しているそうです。3年前に比べるとなんと進学者が倍くらいに増えているのだそうです。
総合型選抜が増えてきたことで、このような実業的な高校からも大学に進学できる機会が増えているのは、実業系を望む学生にとっては本当にありがたい事だと思います。
その中でも、食物調理科の使う調理実習室の充実ぶりには目を見張るものがありました。調理実習室が何か所もあり1学年40名にしてはとても充実していると感じました。最初は全く調理が出来ない生徒もかなりのレベルまで調理が出来るようになるそうです。
その他にも服飾デザイン科は、ファッションショーの衣装を作ったりしていました。実際にやりたいことがマッチングしているお子様にはぴったりの学校だと感じました。
これまでの間、大学進学率が向上してきた半面、実業がなおざりになっている傾向がありました。昔は実業系の学校に進んだ後就職する生徒も多かったのです。
今回、福岡女子高校を実際に見に行って、いい意味で変化が出て来ているように感じています。
当塾の卒業生の中にも、糸島の飲食店の経営者になる若者が出てきました。多くの人が大学に進学して地元を離れていく中、地元を愛し地元に根付く人も増えてきているのではないでしょうか?特に糸島は多くの皆さんから羨ましがられる土地柄です。
経営者をしていると糸高や糸農のОBのつながりはとても羨ましいものがあります。このような学校を地域で支えていくことで、新しい選択肢が生まれてくることが重要だと感じています。
女子高や男子校が無くなる?共学化の流れ加速!
少し前に東福岡高校が2025年に共学化するという方針を打ち出したという話を聞いて驚いていたのに、公立の福岡女子高校までもが共学化になるかもしれないというニュースが飛び込んできました。
2019年に若葉高校が共学校になって難易度が格段に上がったことはYES通信でも紹介していますが、これからは益々共学化が進んでいきそうです。
いろいろと調べていたら40年前に比べると男子高校や女子高校の数はなんと4分の1近くに減ってきているそうです。ものすごい勢いで変わってきていますね~
4年生の女子大学が減ってきているのは知っていましたが、1998年にあった98校から2021年に75校ですから、その減り方は比べ物になりません。
ジェンダーフリーと少子化の時代になり、生徒数を増やすために生き残りをかけた改革として、”共学”にする学校が増えているのです。
ちなみに私は、高校時代は一応共学校でしたがなぜか3年間男子クラスでした。また、大学も男子のみの大学だったのですが、とても楽しかったです。
周りにあまり気を遣うこともなくリラックスできていたような気がします。本音でいろいろ話せるところもとても良かったです。なので、男子校や女子高が減っていくのはとてもさみしい気がしています。
逆に、近くの高校では中村女子高校や中村三陽高校は創業者の中村ハルさんが設立した当時の意思がとても固いようなので、これからどうなるのかが見ものです。
中村ハルさんは男子には男子の女子には女子の教育があるという強い信念を持たれていました。この事に関しては私も大いに共感していて多様性という意味でも貴重な存在だと感じています。
少子化になり、教育の本質よりも集客を第一に考えた再編が起きることを危惧しています。
特色化選抜導入の拡大も少子化による生徒争奪戦が激化していることが最大の要因です。生徒を早く囲い込むために、私立高校は専願入試で優遇措置を使って早期囲い込みを実施してきました。
これに対抗するように特色化選抜が増えてきています。これにより最後まで受験する学生がどんどん減ってきています。
もう一度、「教育とは何か?」を考えることが重要になってきている気がしています。
書籍紹介 教育による日本再興論 伊藤菜緒 著
この本は、三重に本社があり、東京・愛知・静岡で有数の大手塾eisuグループのcooである伊藤奈緒氏が書かれています。
将来の見通しが極めて不透明な時代になってきています。その中で、日本は年々世界と比べて生活水準が低くなっているのです。
今は、昔と違って海外旅行に行くとびっくりするほど外国の物価が高騰し、逆に日本は物価が安いと外国人旅行者が殺到しています。信じられない現象です。
この本は塾業界では珍しい女性のリーダーである伊藤氏が、この危機的状況を教育によってどう抜け出すかについて具体的に書いています。勉強は、ただ学力をつけるだけではないということに気づかされます。
「なぜ勉強しなくちゃいけないのか?」「便利になった時代に求められる能力って?」というような子供たちの質問に窮するような疑問に答えてくれる本です。
知識はAIが発達すればあまり必要ないので思考力が大切だと言われるようになりましたが、思考するためには、過去の経験や知識がないと発想自体が出て来ない。
という言葉は本当にそうだと納得させられました。教育についての本は難しいものが多いのですが、伊藤氏は具体例やグラフを交えて書かれているので、内容がすーっと頭に入ってきます。
日本には資源がないから勉強しないといけないと昔は言われていましたが、今こそ原点に戻って再出発しないといけないと感じました。
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