YES通信Vol.147 2025年8月

糸島学習塾YESより大切なみなさんにお届けします。
今年の夏は暑いですね~
この暑い中、日光東照宮に行ってきました。
見ざる聞かざる言わざるとはよく言いますが
日光東照宮にそのルーツがあるとは知りませんでした。
はとバスツアーで行ったのですが
はとバス特典が嬉しかったです。
個人ではいけない参拝ルート(皇室と同じルートなのだそうです)で参拝できるので
かなりおススメでした^^
今月のYES通信は
1 8月15日終戦記念日によせて
2 日本が守り抜いた漢字文化
3 書籍紹介 それで、よかよか 校長ちゃん 著
となっています。
8月15日終戦記念日によせて
8月は、私たち日本人にとってとても大切な月です。特に8月15日の「終戦記念日」は、先の戦争を振り返り、平和の尊さを改めて心に刻む日です。
学校でも毎年「平和学習」が行われますが、その背景にある歴史の本当の姿については、私たち大人も改めて考える機会が必要ではないかと感じています。
実は、第一次世界大戦後のパリ講和会議で、日本は人種差別撤廃の提案を行っているのです。国際会議でこのような訴えをしたのは日本が初めてだったのです。
この提案は賛成多数であったにもかかわらず多くの植民地を持っていた主要国の反対で否決されることとなりました。その後、日本人排斥の運動が高まり日本が戦争に巻き込まれるのです。このような事実は私も全然知りませんでした。
私たちが受けてきた歴史教育では、第二次世界大戦における日本の行動について「侵略」や「加害」の側面が強調されることが多くあります。もちろん、戦争は多くの命を奪い、深い悲しみを残したという事実に変わりはありません。
しかし一方で、戦後、多くのアジアやアフリカの国々が独立を果たしていった背景に、日本の存在が大きく関わっていたことはあまり知られていません。
実際、インドネシア、ビルマ(現在のミャンマー)、インド、フィリピンなど、戦後に独立を果たした国々の首脳たちは、「日本の勇気が我々を目覚めさせた」「日本が西洋列強に立ち向かった姿を見て、私たちも立ち上がる勇気を持てた」と語っています。
例えばインドのネルー首相は日本の戦後復興を強く支援し、フィリピンのマルコス大統領は「過去を責めるのではなく未来を見よう」と述べました。
これらの声を、私たちはもっと知っても良いのではないでしょうか。戦争の悲劇を忘れずに伝えていくことは大前提ですが、同時に、当時の日本がアジア全体の未来に与えた影響や、日本人として誇るべき面もきちんと伝えていくことが、よりバランスの取れた歴史理解につながると思います。
また、現代の日本が平和国家として歩み続けてこられたのも、先人たちの努力があってこそです。焼け野原からの復興、高度経済成長、そして世界から信頼される国づくり…。これは決して当たり前のことではありません。
今、私たちが子どもたちにできることは、正確で多角的な視点をもった「歴史の見方」を伝えることです。「戦争は悪だった」だけではなく、「なぜ起こったのか」「その後何が変わったのか」「そこから何を学べるのか」を一緒に考えていく姿勢が、未来をつくる子どもたちにとって大切だと思います。
スマートフォンひとつで簡単に情報が得られる時代ですが、その一方で、表面的な知識にとどまりやすい傾向もあります。だからこそ、家庭や塾で「本当のことを知ろう」「多面的に考えよう」という姿勢を育てることが、今の時代にとても重要なのです。
歴史は、決して過去の出来事ではありません。私たちの考え方や価値観、社会のあり方に深く影響を与えている「今につながるもの」です。そして、どのような歴史観を持つかによって、子どもたちの未来への向き合い方も変わってきます。
終戦から80年近くが経とうとしている今こそ、戦争の悲しみを語り継ぐとともに、日本という国が歩んできた道のりと、その中にある誇りや希望も、次の世代に伝えていけたらと思います。
日本が守り抜いた漢字文化
私も学生の時は漢字の暗記が苦手でした。今でも覚えていないので、漢字の得意な人は羨ましく思う時があります。
海外の方も日本語の習得はとても複雑なので一番難しいという人も多いと言います。同じ漢字でも読み方が音読みや訓読みなどいろいろあって本当に大変だろうなあと思うのです。
先日、ある感動的な映像を目にしました。スタンフォード大学で一人の言語学者が、「日本だけが漢字を捨てなかった」と語り、涙を流していたのです。彼は世界中の言語を研究した結果、日本の文字文化がいかに特別なものであるかに気づいたといいます。
実は、韓国やベトナムなどの国々では、過去に漢字が使われていましたが、今では教育からほぼ姿を消しています。その一方で、日本は戦後の混乱の中でも漢字を守り続けました。
戦争直後、一時は「漢字廃止論」も出ましたが、「考える力を育てるためには漢字が必要だ」と信じる教育者たちの声によって、今日まで使い続けられてきたのです。
明治時代、日本は西洋の文化や学問を取り入れる中で、「自由」「民主」「科学」など、多くの新しい言葉を漢字で作りました。これらの言葉は中国や韓国にも逆輸入され、今も使われています。実は、私たちが使っている日本語は、アジアの近代化にも大きな影響を与えてきたのです。
さらに、最近の研究では、漢字を読むことで脳の働きが活性化され、記憶力や理解力が高まることがわかってきました。漢字は「形・音・意味」を同時に理解する複雑な文字であるため、子どもたちの思考力を鍛えるのに非常に効果的です。
また、漢字が入ることで文章が格段に効率よく読めるようになります。道路標識も漢字だからこそすぐに認識できるそうです。漢字が入っていることで、日本人は速く本が」読めるそうです。
嫌なものだと思っていた漢字が実はとても便利なものだったのです。これからの時代は漢字を書くことが苦手だった人も変換ツールの能力向上で益々使い勝手が良くなることが予想できます。漢字が苦手な私にとっても嬉しい話です。
漢字を学ぶことは、単なる暗記ではありません。文字の一つひとつに、歴史や知恵、そして人の思いが詰まっています。日々の勉強の中で、子どもたちが「なんでこんなに漢字を覚えるの?」と疑問に思うこともあるかもしれません。
そんなときこそ、「それは、日本の文化や考える力を受け継ぐ大切なことなんだよ」と伝えてあげたいものです。
書籍紹介 それで、よかよか 校長ちゃん 著
先日、立花高校の校長先生の話を聞く機会がありました。私自身もこれまで、発達に凸凹のある子や、不登校傾向のある生徒、集団が苦手な子など、さまざまな子どもたちと関わってきました。
保護者の方と一緒に悩みながら、一人ひとりに合った関わり方を模索してきた経験には、それなりの自信も持っていました。しかし、先生の対応力と包み込むような視点に衝撃を受けました。
まさに「違いを受け入れる達人」だと感じ、すぐに手に取ったのがこの本です。生徒から呼ばれる「校長ちゃん」というペンネームで出版なさったそうです。本の中には、子どもたちのさまざまなエピソードが紹介されています。
怒りたくなるような行動にも「それで、よかよか」と、あたたかく返す校長ちゃんの姿勢に、胸がじんわりと熱くなります。「子どもを変えようとするのではなく、まず大人が変わる」「相手の土俵に立って話を聴く」そんなメッセージが、押しつけではなく、やさしい語り口でつづられています。
子育てや教育に正解はありません。だからこそ、私たち大人が子どもたちにかける言葉には、希望と信頼を込めたい。そんな気持ちを改めて思い出させてくれる一冊です。
お子様の個性にお悩みの方には本当に力強い支えになる本だと感じています。読むと心が軽くなる本です。「それで、よかよか」と子どもを信じることが出来るようになりたいものです。
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