YES通信 2016年4月号 VOL35(糸島学習塾YESより大切なあなたへお届けします)
この時期五月病に注意しましょう!
みなさんは5月病と言う言葉は聞いたことがあると思います。
しかし、十年ほど前から使われ始めた中一ギャップと言う言葉や、最近よく見かけるようになった小一プロブレムや高一クライシスなどは知らない方も多いのではないかと思いますので、用語の解説をしてみたいと思います。
先ずは、中一ギャップですが、小学生が新中一生となったときに、学校生活や授業のやり方が今までとまったく違うため、新しい環境(学習・生活・人間関係)になじめないことから不登校となったり、いじめが急増したりするなどいろいろな問題が出てくる現象のことを言います。
小一プロブレムは、小学校に入学したばかりの一年生が、①集団行動がとれない②授業中に座っていられない③先生の話を聞かない、などと学校生活になじめない状態が続くことを言います。
高一クライシスは高等学校進学後、学習や生活面での大きな環境変化に適応できず、生徒が不登校に陥ったり、退学したりする現象のことを言います。
ギャップやプロブレムやクライシス等いろいろな言葉が使われていますが、私は五月病と同じでその根底にはストレスがあると考えています。
ストレスとは刺激による生体反応で、刺激の事をストレッサー(ストレス源)と言い、人間関係、環境、物理的なもの、化学的なもの等あらゆるものがあります。
それらのストレス源から刺激を受けることで我々はいろいろなストレス反応を起こすことになるのです。
暑い部屋にいると汗をかくことや、からかわれると腹が立つことも一種のストレス反応です。
また、ストレスには二種類あって①慢性的なストレスと②危機的状況下でのストレスがあります。
暑い部屋にちょっといるだけではそれほどストレスにはならないかもしれませんが、その部屋に四六時中いなければならない状況下におかれるとたまらないストレスになるでしょう。これが慢性的なストレスです。
これに反して危機的な状況下でのストレスとは、やけどするように熱いサウナに入るようなものです。これらもたまらないストレスになります。
そして、出てくる反応というのも人それぞれで、攻撃的になる人もいるでしょうし、元気がなくなる人もいます。また、お腹が痛くなったり腰が痛くなったり体に反応が出る人もいます。
しかし、実際にはストレスは複雑に絡み合っていて、小学校から中学に変わって周りに知らない人が増えたり、英語の授業が始まったり、運動部に入ったりと一つ一つをとれば大きなストレスではなくても小さいストレスが積み重なって大きなストレスになり、それがひどくなると鬱状態になることもあるのです。
ストレスは悪い事だけではなく、良い事であっても環境が変わればそれがストレスになるので、昇進やクラス委員になることなどでもストレスになるのです。ですから環境変化の多いこの時期に五月病というのが存在しているのです。
うつ病や不登校になった人に理由を聞いても明確な理由がはっきりしないのはこのようにいろんな要素が複雑に絡み合っているからなのです。
割り箸を二つに折ることをイメージしてください。ゆっくり折ろうとして途中でやめると、元に戻ってしまいます。これが軽いストレスの状態です。軽いストレスの場合は安めば元に戻るのです。
しかし割り箸にどんどん力を加え続けるとある一定にラインを超えるとポキッと折れてしまいます。これが人間の心や体でも起きるのです。
人間は、少々のいじめや運動ならばちょっと休めば回復するのです。
しかし、新中一生が部活で疲れているところに、初めて習う英語わからなくなって混乱して、さらに追い打ちをかけられるようにいじめに会い、そして話を聞いてもらおうと親に相談したら無残にも怒られるなんてことが溜まってくると、この割り箸のように心も折れてしまうのです。
体に反応が出るストレスは症状が出やすいのでわかりやすいのですが、心は目に見えないので厄介です。
先ずはストレスのメカニズムを知り用心することと、このような時こそ十分体を休めて体力を温存することが肝要です。
備えあれば憂いなしです。
一時的な快楽には浸り過ぎないこと!
最近、生徒たちのスマホ依存の相談が後を絶ちません、その時にはいろいろとアドバイスをするのですが、後になっていつも思うのは大人も同じだなあということです。
そして御多分にも漏れず、私も似たようなことをやっていて反省させられるのです。
最近、仕事のプレッシャーもあるのか?目標を見失っているのか?なかなか定期的な運動が出来ていません。
元気くらぶに行くとそれなりに運動が出来るのですが、そこに行くまでが、「あと少し休んでおこう」とか「本でも読んでおこう」「面倒くさいなあ~」という気持ちに負けてなかなか実行に移せない自分がいます。
これって本当に子供たちと同じだなあ~といつも反省させらる毎日です。
そこで、思い出すのが以前セミナーを受けに行った世界NО1目標達成コーチのマイケルボルダックの言葉です。
「目の前の簡単に手に入る一時的快楽は、長期的には人生に大きな苦痛をもたらすことになる。そして、目の前の一時的な苦痛は、長期的には人生に大きな快楽をもたらすことになる。」
目の前の手軽な快楽にばかりフォーカスし、その一時的な快楽にばかり振り回され続けたとしたら、しょうもない人生になってしまいます。一時的な快楽ではなく、持続可能な長期的な快楽にフォーカスする必要があるのです。
以前私が定期的に運動を継続していた時は、やりきったときの充実感や、定期的にトレーニングをやり続けた結果、得ることができる健康な身体を想像しました。
そうすることで目の前の快楽ではなく、長期的な、人生において本当に望む快楽にフォーカスするようにしていました。
この効果は抜群で、継続的なトレーニングが出来ていたのです。
相談をうけつつ自分の現状を反省したことで、以前の状態を思い起こすことが出来ました。また、やる気が復活しそうです♪♪
ストレスが溜まれば溜まるほど、プレッシャーが高まれば高まるほど、人間というのは居心地のいい所を求めてさまよい始めます。
それが、食べ物であったり、お酒であったり、はたまたギャンブルや恋愛であったりするのです。
もちろんスマホやゲームもそうです。
勉強や基礎トレーニング等やらなければならないのはわかっていてもいざそれをやろうとすると、「やりたくないなあ~」「スマホしようかな~」「ゲームしようかなあ~」「明日やろうかなあ~」という悪魔のささやきが出てきます。
目の前の一時的な快楽に人生を支配されるか?それとも、目の前のちょっとした苦痛を乗りこなし、長期的に大きな持続可能な快楽を手にするのか?
これは大きな違いではないでしょうか?
あなたのその行動はどちらでしょう…?
その快楽が将来の大きな苦痛にならないようにしたいものですね!
書籍紹介 マンガ 海の武士道 惠隆之介原作
マンガ 海の武士道 [ 惠隆之介 ]
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この本の内容は以前天才たけしのアンビリーバボーでも紹介されました。
それを加筆して漫画にしたものです。
第2次世界大戦中に駆逐艦「雷」の工藤俊作艦長が、自分達の命を顧みず、いつ敵の潜水艦に攻撃されるかわからない海域で、漂流しているイギリス兵422名を救助したという真実の物語です。
しかし、この事実は工藤艦長はじめほかの乗組員も他言していなかったため、日本人は誰も知りませんでした。
この事実が日の目を見たのは、1998年に天皇陛下が初めて英国を訪問なさった時の事でした。
当時の英国は日本のせいで広大な植民地を失い富が失われたことで、日本に多大な恨みを持っていたので、陛下の入国に大反対運動が巻き起こっていたのです。
その流れを変えたのが、その時助けられた元英国外交官サムエル・フォール卿でした。
彼はこの物語に基づいて書簡を出したのです。
これによって日本軍人のモラルの高さが認められました。
書籍版海の武士道は三年前から山形県の中学校の道徳教育に採用され、GHQによる修身教育廃止からなんと68年ぶりに、軍人の生涯が公立学校の正課授業に登場しました。
さらに昨年からは海上自衛隊幹部候補生学校の精神教育教材として活用され、本物のリーダーシップ養成に寄与している本なのです。
先人達の功績を誇りに思います。是非読んでみてください。
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