YES通信Vol.154 2026年3月

糸島学習塾YESより大切なみなさんにお届けします。
なかなか暖かくなりそうで暖かくならないもどかしい天気が続いています。
しかし、我が家の家のブルーベリーも蕾が膨らんできました。

国立の後期試験も終了しあとは結果を待つのみとなりました。
公立高校の受験では筑前高校や糸島高校の倍率は低かったものの
糸島農業高校や福岡女子高校などでは少ない枠に人が集まり実質倍率が高くなっています。
生徒達も最後まで頑張ってくれたので合格を祈りたいと思います。
今月のYES通信は
1 古いそろばんが語る、新しい教育のかたち
2 好きこそものの上手なれ(好きな事を学ぼう)
3 書籍紹介 ななちゃんはみんなのねこ 今西乃子 著
となっています。
古いそろばんが語る、新しい教育のかたち

教室長の平戸です。今月も糸島学習塾イエスの日々をお伝えしていきます。
先日、地域にお住まいのご年配の方が「もう使わなくなったから、塾で使ってください」と、古いそろばんを持ってきてくださいました。
このようなお申し出は時々あるのですが、今回は講師たちも驚きの表情を浮かべました。なんと、江戸時代に使われていたものだったのです。
手に取ると、長い年月を経た木の温もりと重みが伝わってきます。玉は丁寧に磨かれ、使い込まれた痕跡が残っています。三百年も前の子どもたちが、このそろばんで一生懸命に計算を学んでいた姿を想像すると、不思議な感動が湧いてきました。
江戸時代の教育の中心は「寺子屋」でした。現代の学校とは大きく異なり、年齢で学年を区切ることはありませんでした。読み書きそろばんを、一人ひとりの習熟度に合わせて学ぶスタイルです。ある子は算数が得意で先へ進み、別の子は書道に時間をかける。師匠は、それぞれの個性や得意分野を見極めながら指導していたのです。
これは、まさに「個別最適化された学び」そのものでした。画一的なカリキュラムではなく、一人ひとりのペースで、その子が最も力を発揮できる分野を伸ばしていく。こうした教育が、江戸時代の高い識字率を支えていたと言われています。
一方、現代の学校教育は学年で区切られた集団指導が中心です。「小学3年生はこの内容を」「中学1年生はこれを」と、年齢によって学ぶ内容が決められています。もちろん、これには大勢の子どもたちを効率的に教育できるという利点があります。しかし同時に、限界も見えてきています。
本来もっと先に進める力があるのに、学年で区切られて待たなければならない子。逆に、もう少しゆっくり学びたいのに、クラス全体のペースに合わせなければならない子。得意なことを伸ばすよりも、苦手なことを「みんなと同じレベルまで」引き上げることに時間を使わなければならない矛盾。こうした状況で、本来持っている力を十分に発揮できない子どもたちがいるのも事実です。
近年、通信制の学校や、習熟度別の学習プログラムが注目されているのは、こうした背景があります。年齢に関係なく、個人の得意なことを伸ばす教育。一人ひとりに合わせた学びの形。実は、これらは江戸時代の寺子屋が実践していたことと驚くほど似ているのです。三百年の時を経て、「未来の教育」として再び脚光を浴びている。
そう考えると、とても興味深いことだと思います。米森塾長がこの教室を立ち上げて20年。塾長が一貫して大切にしてきたのも、まさにこの「一人ひとりに合わせた学び」でした。
集団授業で一律に教えるのではなく、その子の理解度、興味、得意分野を見極めながら、最適な学習の道筋を一緒に探していく。それは、寺子屋の師匠たちが実践していた教育と、本質的に同じものです。
地域の方々が、使わなくなったそろばんを「捨てる」のではなく「塾に託す」という選択をしてくださるのは、この塾が長年築いてきた信頼の証だと感じています。
一人ひとりを大切にする姿勢。その子の可能性を信じ、伸ばしていく姿勢。そうした教育への思いが、地域の皆様に伝わっているからこそ、こうして大切なものを託していただけるのだと思います。
江戸時代のそろばんは、教室に大切に保管されています。このそろばんが伝えてくれるのは、計算の仕方だけではありません。三百年前から変わらない「学びの本質」、そして一人ひとりの個性を大切にする教育の在り方です。
私もこの理念を受け継ぎ、これからの時代に合った学びの形を追求していきたいと考えています。画一的ではない、一人ひとりに寄り添った教育。それが、この塾が大切にしてきたこと、そしてこれからも大切にしていくことです。
2 好きこそものの上手なれ(好きな事を学ぼう)

「好きこそものの上手なれ」という言葉があります。昔から言われてきた言葉ですが、子どもたちの学びを見ていると、この言葉の意味を改めて実感する場面が多くあります。
先日、英会話に関するYouTubeの動画を見て、とても興味深い話を聞きました。それは「日本語で話せないことは英語でも話せない」という考え方です。
英語を上達させるには、単語や文法をただ覚えるだけではなく、「自分がよく知っていること」「自分が話したいこと」を英語で表現できるようにすることが大切だというのです。
その動画では、まず自分の得意なことや好きな分野について、AIなどを活用して英語の会話文を作り、それをスラスラ言えるようになるまで練習する方法が紹介されていました。
興味のある内容であれば理解もしやすく、自然と表現も身につきやすいというわけです。確かに、関心のないテーマの文章を覚えるよりも、好きな話題の方がずっと頭に入りやすいものです。これは英語に限らず、すべての学びに共通していることだと思います。
当塾では「速聴読」を受講している生徒を対象に、半年に一度「語彙力診断テスト」を実施しています。あるとき、その結果を見ていて驚いたことがありました。ある生徒の語彙の中で、「経済」に関する言葉だけが急に増えていたのです。
どうしてだろうと思い本人に聞いてみると、「最近YouTubeでFXの動画を見るのが好きなんです」と教えてくれました。為替や投資の解説動画をよく見ているうちに、自然と経済用語を覚えていったようです。
その生徒は、もともと語彙力がかなり低く、文章を読むときにも言葉の意味が分からず苦労することが多いタイプでした。それだけに、特定の分野とはいえ語彙が大きく増えていたことに、私はとても驚きました。そして同時に、「好き」という気持ちが持つ力の大きさを改めて感じました。
人は興味のあることに対しては驚くほど集中します。そして、無理に覚えようとしなくても、自然と知識や言葉が増えていきます。好きなことから広がる学びは、語彙力や理解力を伸ばす大きなきっかけになることがあるのです。
お子さまが何かに興味を持って夢中になっているときは、ぜひその気持ちを大切にしていただければと思います。そこから思いもよらない学びや成長が生まれることがあるのです。
学校の勉強に関係なくても良いのです。カブトムシのことなら誰より知っている。釣りのことならだれにも負けないでも良いのです。好きな事にチャレンジしてみましょう。
3 書籍紹介 ななちゃんはみんなのねこ 今西乃子 著

私はこの本を読むまで、恥ずかしながら地域ネコという言葉を知りませんでした。「地域ネコ活動」は、飼い主のいない猫(いわゆる野良猫)に対し、地域全体で助け合いながら管理・見守りをする取り組みです。
具体的には、猫を捕まえて避妊・去勢手術を行い、耳に印をつけて元の場所に戻す──これにより無計画な繁殖を防ぎ、猫も地域も困らないようにしていきます。将来的には「飼い主のいない猫が増えないようにする」ことを目指しています。
この本を読むことで、一匹のネコと地域の人々との温かな関わりを通して、「命」や「思いやり」について静かに教えてくれる一冊です。また、生き物を飼うことの責任の重さや協力することの大切さを、自然と理解できるようになります。
この本の魅力は、それだけではありません。命には限りがあり、だからこそ一緒に過ごす時間が尊いのだというメッセージが、子どもにも大人にも優しく伝わってきます。
子どもたちは日々、多くのことを学んでいますが、本当に心を育てるのは、こうした感情に触れる経験ではないでしょうか。誰かを思いやる気持ち、命を大切にする姿勢、そして周囲の人とのつながり。
学力以上に大切な力が、この物語には詰まっています。読み聞かせにも、一人読みにもお勧めできる一冊です。図書館にありますので読んでみてください。
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